樹脂粉末を用いたSLS法では光造形法と違い熱可塑性を持つ多くの材料を使用でき,ナイロン粉末等を用いることで衝撃強度の高い造形物が作成できる.しかしSLS法は材料の粒子径以下の造形を行うことができず,またレーザを照射した粉末から周囲の粉末に熱が伝導するため光造形法に比べて造形の微細性に劣る.高い強度の造形物が得られることから機能部品の試作品や国外では少量品の生産,いわゆるラピッドマニュファクチュアリングに使われ始めているが,国内ではSLS法の微細性の低さから行われていない.そこで筆者らは,100μmのレーザビーム径をもつ微細SLS造形装置の開発を行い,樹脂粉末の微細造形の可否について研究している.
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